設計事務所様に木を扱う者がどのようなことができるのか、直接お会いする機会があまりないので、ずっとわかりませんでした。もちろん、木の知識をご提供することはできます。でも、それだけだろうか、と自問していました。数名の設計事務所様とお会いさせていただくうち、わかったことがありました。お施主様のため、設計事務所様は今よりさらに良いものを追求しようとされています。そのものずばりではなくても、アイデアのきっかけにしていただける情報なら、私たちにもご提供できるのではと考えました。
設計事務所様を訪問させていただくうち、「この件で木材業界はどう動いているの？」というご質問をされました。これだ、とそのとき思いました。どの業界でもセミナーや専門新聞により情報は提供されているのですが、内輪で止まっているのではないだろうかと。このことは私たちが設計事務所様・建築業者様・一般の方を対象に数回実施した木のアンケートでもわかったことでした。
業界人と建築業界以外の方との接点はあまりありませんので、設計事務所さまに業界の情報をお伝えすることにより一般の方の認知度が高まれば、業界にとってもありがたいことです。
私たちは、日本には日本の木を、大阪には大阪の木を、と願っています。つまり、国産材の活用や森林組合と連携して大阪府内産材の普及に努めています。同じ環境の木で住まいを建てることや地域林業の活性化を図ることはよいことだと思います。大阪府内産材の認知度はまだまだ低いのですが、他の地域と異なり、大阪は杉よりも桧の立ち木が多いのです。大阪桧を全面に押し出してＰＲすれば、と私たちは森林組合と話し合っています。
良い住まい、よい建物の推進運動の一員に私たちがなれれば幸せです。
|
