大阪府内産セミナーを開催しました
平成２１年１０月１７日（土）に大阪府内産材を知ろうというセミナーを開催しました。
今回のお客様は工務店の方と設計事務所の方６名です。河内長野の大阪府森林組合の製材部門「ウッドベースかわちながの」へお邪魔しましたが、参加者のうち５名の方々は電車でのご来場でした。南海電車高野線「千早口」駅から車で３〜４分の所に「ウッドベースかわちながの」はあります。駅に着く間際にトンネルがあり、くぐると風景が一変した印象だったそうです。
まず、森林組合の「Ｏ様」のお話を約５０分間いただきました。
都道府県別の森林面積は全国平均で６７％ですが、大阪府は３０．９％です。それでも、大阪市・八尾市・東大阪市・豊中市・池田市の面積合計に匹敵するといえば、広い面積だと実感します。
なかでも金剛山系では、林業が約３００年の歴史を誇っています。大阪府は消費地というイメージが強く、以前は伐採された原木（丸太）の多くを生産地である吉野へ運んでいました。
植栽（苗木を植える）は、九州・四国地方では１ヘクタール当たり３，０００〜５，０００本に対し、吉野・河内地域では約１万本ということです。
河内地域では桧の植栽量が多く、次いで杉ですが、松で建築用材として使用可能な材は非常に少ないのです。
杉は４０〜５０年で生育（成長して使用可能となる木）しますが、桧は約６０年掛かります。
他の地方と異なりこの地域は、山は低いのですが急峻で、多くの林業家が山を所有しています。一定地域の山で林業家が多いということは、木の生育の度合いや種類の違いがあります。ですから、大規模伐採が出来ず、伐採コストが高くつきます。価格競争力に弱い事情がここにあります。しかし、品質的には吉野材に比べても遜色の無い、目の細かな良質の材料が供給できます。
お話の後、まず原木市場を視察していただき、次にウッドベースの工場見学をしていただきました。丸太から製材へという流れで見ていただこうと思いました。
原木市場の丸太量は非常に少ない印象でした。原木市は月２回隔週の金曜日に行なわれます。この日は土曜日で、前週に市が開かれたこともあり、原木が少ないということです。
ただ、広葉樹のケヤキの原木が１０数本ありました。見事な大木でした。
ウッドベースでの製材の模様や木材管理の説明を、参加者の方々は熱心に見聞きされていました。
最後に茶話会となりましたが、山あいで日暮れと電車の時刻が気になりながらでしたので、十分にお茶やお菓子を堪能していただいたのか、少し気がかりです。
当日は空模様が思わしくなく、最初のＯ様のお話の最中に、大雨で雷も鳴っていたので気をもんでいましたが、建物の中に居られる時に雨も止み、ほっとしました。見学の時には薄日も差してきました。
お客様をお送りして、後片付けの後、小生も電車で帰りました。最寄り駅の「千早口」には急行も止まり、１時間に２〜３本の電車がありますので便利です。わが町大正区に到着したのは河内長野の森林から１時間弱の間です。身近に感じる森へ、あなたも行ってみませんか。
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