平成22年10月の業界情報 (先月の動向)
(1) 公共建築物等木材利用促進法 − 基本方針まとまる
低層は積極的に木造化
内装の木質化も − 地方公共団体とも連携
基本方針としては、低層の公共建築物は積極的に木造化を、木造化が困難な場合は内装の木質化をそれぞれ促進するというものです。
また、3階建て木造の学校や延べ床面積300m2超の建築物の規制見直しも行なおうとしています。
公共建築物としては、公共・公用の建築物のほか、庁舎・公務員宿舎、公共交通機関の旅客施設、高速道路の休憩所が含まれます。
木材の適切な供給の確保については、生産性の向上、木材の製造の合理化、流通の合理化、合法性が証明された木材の供給体制の整備に取り組むとしています。
(2010年9月1日 林業新聞社記事より抜粋)
(2) 住宅生産者団体連合会 − 7~9月見通し
大幅なプラス
「経営者の住宅景況感調査(7月度)報告」によると、7〜9月の景況感は、戸建分譲住宅部門はマイナス。戸建注文住宅はプラス。賃貸住宅部門はプラス。リフォーム部門は7割強の企業が「大幅増加」との見通しです。
大手ハウスメーカーの経営者の、平成22年度の新設住宅着工数の予測は 826,000戸です。
(2010年9月1日 林業新聞社記事より抜粋)
(3) 認知度の低い合法木材の普及
合法木材の総認定事業者数は、平成21年で7,661社と年々増加傾向です。
今後の課題は、行政サイドの取り組みの徹底、民間企業・一般消費者等への普及、合法性証明の信頼度の向上です。
「公共建築物等における木材利用の促進に関する基本方針」や「長期優良住宅の助成制度」によって、「合法木材」への認識が一気に加速する可能性があります。
(2010年年8月5日 東洋木材新聞記事から抜粋)
(4) 公共建築物等木材利用促進法 − 10月1日にスタート
整備建築物も提示 − 自治体も順次方針作成
5月19日に成立し、26日に公布された同法が10月1日に施行されます。
低層公共建築物(3階建て以下)のオール木造化に向けた体制が整ってきました。
今後、都道府県・市町村も順次基本方針を作成していきます。
民間が整備する公共建築物は
学校 |
老人ホーム・保育所・福祉ホーム・その他これらに類する社会福祉施設 |
病院または診療所 |
体育館・水泳場・その他これらに類する運動施設 |
図書館・青年の家・その他これらに類する社会教育施設 |
車輌の停車場・船舶もしくは航空機の発着場を構成する建築物で、旅客の乗降または待ち合いの用に供するもの |
高速道路の通行者または利用者の利便に供するための休憩所 |
です。
(2010年9月8日 林業新聞社記事より抜粋)
(5) 7月の新設住宅 − 2ヶ月連続増も低水準
持家・分譲は回復気配
7月の新設住宅着工戸数は68,785戸で、前年同月比4.3%の増加でしたが、7月としては昨年に次ぐ過去2番目の低水準です。
季節調整済み年率換算値は772,000戸で、前月比では2.9%の増加ですが、4ヶ月連続で80万戸を割り込みました。
貸し家は20ヶ月連続の減少で、マンションも一昨年比では6割減でした。
木造住宅は6.1%増で、木造率は58.2%です。
7月の建築確認交付件数は前年同月比7.1%増と9ヶ月連続の増加です。
前年同月比の近畿圏の動向は、兵庫25.2%・奈良20.0%・和歌山3.2%の増加。減少は京都22.9%・大阪0.9%・滋賀0.7%でした。
東京は6.8%の増加、愛知も4.3%の増加でした。
(2010年9月22日 林業新聞社記事より抜粋)
(6) ガス省エネ給湯器について
「エコジョーズ」
燃焼時の排熱を利用。
燃焼時の排熱を使って水道水の温度をある程度上げて、その上で炊き上げること高効率化を実現しています。
「エコウィル」
ガスを燃料として発電し、発電時の排熱を温水にして貯湯タンクにためて給湯や暖房に利用します。
(2010年9月1日 大阪木材仲買協同組合記事から抜粋)
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