平均寿命が延びて、定年後の在宅生活期間も延び、高齢になって在宅生活をおくる人が多くなっています。
また、福祉施策が入所施設から在宅での生活支援へと変わってきたことによって、重度の障害者も在宅での生活へと移行しつつあります。
家庭内に、以前のように家族の介護を行えるような人が存在しないことが多くなっています。
不慮の事故死は、5番目の死亡原因です。
高齢者に限れば家庭内事故死は交通事故よりも多いのです。
事故内容は、転倒、転落、墜落、などのほかに、浴槽内の溺死があります。
高齢者や障害者の身体的特性や行動特性にもっと配慮した住宅の設計や施工が必要となってきます。
寝たきり高齢者が増えています。
住宅内を自由に移動できない高齢者を介助するよりは、ベットに常時寝ていてもらって、食事と排泄の世話をするほうが介護にかかわる労力が少ないからです。
おむつ使用者も増えています。
高齢者をトイレにつれていくよりも、おむつを着用させたほうが介護量が軽減できるからです。
住宅環境を整備することは、寝たきりやおむつから解放し、人間の尊厳を保つことができる可能性があります。
自らの生活動作を自立してできるようになることは、精神的な自立を意味します。
生活全体に意欲が出てきたりすることが考えられます。
その結果、介護量が軽減され、介護者にとって新たな生活時間が増えます。
介護者にも身体的・精神的休息が必要です。
介護の有無や軽減は家族関係の円滑化に大きく影響します。
日常災害の種類は、
落下型として、
墜落(人が高所より落下する事故。手すり・窓・窓手すりなどで発生)
転落(人が階段、スロープなどの高所より転がり落ちる事故。階段や階段周辺で発生)
転倒(人が床や地面で身体の均衡を失って倒れる事故。床仕上げ材や床段差などが原因)
落下物による打撲(人が落下や飛んできた物に当たる事故。天井・壁・照明器具ほかが考えられる)
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