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安らぎ通信

その4 「耐震」トピックス

大阪府木材連合会「柱壁耐震工法」が大反響です。 「公開工事」に見学者が殺到しました。
NHKは2回も放映しました。 − 命を守る工法開発
大阪府副知事を始めとする行政関係、業界関係、NHK・サンケイ・読売・毎日・朝日の報道機関が取材しました。
NHKは夕方・夜の2回にわたって、環境面からの杉間伐材(乾燥材)使用、施工の簡易性、安価性を放映しました。
府木連には翌日50件以上の問い合わせがありました。
居間やキッチンなど、日常いることの多い部屋を耐震補強します。
阪神淡路大震災の120%の地震波を5回かけても倒壊しなかった優れた耐震性を実証しています。
「家は壊れても命は守る」 大阪府木材連合会 耐震化ビジネス14社でスタート
☆「耐震補強大阪モデル」の現場組み立て実演が一般公開。NHK・一般新聞が、テレビ・紙面で大きく取り上げる。
☆放映直後、問い合わせが80件以上。内15件へ実際に訪問。
※弊社も1番目に事業参加登録をしています。
 耐力壁で地震へ安全性 − 国交省、増改築時にも対応
☆構造計算に代わって、釣り合いの良い耐力壁を配置するなどの基準を満たすことで、増改築時でも、地震に対する安全性を確認できるようにしました。
倒壊危険は6割 − 耐震基準未満は約85%  「建築図面なし」も4割
             日本木造住宅耐震補強事業者協同組合2009年8月データ
☆耐震診断を受診した建物のうち、84.73%の戸建住宅が耐震基準を満たしていないことが判明。
☆建築図面を保持していない住宅は、診断案件全体の約4割。

伝統構法木造 − 建築物の耐震性

「伝統構法」を構法として認めていこうという流れが出始めました。
伝統構法の構造計算は、建築基準法の一般的な計算方法である壁量計算は適用できず、その計算方法もこれまで確立されていなかったのです。
「在来構法」は、金物などによって固める「剛」のイメージです。
「伝統構法」は、土壁や木組みなどの粘り強い特性によって耐震性を確保する「柔」のイメージ。
伝統構法に対しては、「耐力」と「変形性能」の両方を考慮する必要があることがわかりました。
「限界耐力計算」によって、伝統構法建築物にも耐震補強が行なわれるようになりました。

耐震診断基本データ  (平成18年4月1日〜平成21年6月30日)

☆「日本木造住宅耐震補強事業者協同組合」で実施した耐震診断12,332件の耐震診断結果を分析しました。
☆ 耐震診断対象家屋・・・昭和25年〜平成12年5月までに着工された木造在来工法2階建て以下の建物です。
☆建築基準法での「大地震」・・・極めて稀な地震(震度6強クラス)
      人命を守ることを目標としています。
☆建築基準法での「中地震」・・・何度か遭遇する可能性のある地震(震度5強程度)
      人命を守り、建物という財産を守ることを目標にしています。
☆ 耐震診断・・・大地震への対応という1段階で考えています。
上部構造評点 判定 割合 平均築年数
1.5以上 倒壊しない 2.3% 15.9年
1.0〜1.5以上 一応倒壊しない 12.9% 21.0年
0.7〜1.0未満 倒壊する可能性がある 25.2% 26.0年
0.7未満 倒壊する可能性が高い 59.6% 30.5年
平均築年数 27.9年

耐震補強工事の平均施工金額 約136万円
☆耐震診断を受診された建物のうち84.7%の戸建住宅が耐震基準を満たしていません。
☆既存住宅の耐震性の確保は、速やかに取り組むべき課題です。

大阪の住まい・耐震化への取り組み

☆東南海・南海地震は、歴史的に100年から150年間隔で繰り返し発生しています。
☆上町断層地震が起きれば、死者総数42,000人・建物全壊97万棟の懸念があります。
☆大阪府では、「地域アクションプラン」を策定しています。
耐震診断費用の9割(45,000円)を補助しています。
耐震改修工事に対して、60万円上限で、15.2%を補助しています。
☆古い木造住宅の密集度の全国ランキング・・・大阪市の区が1位から6位まで独占しています。
   トップ10に8区が入っています。
☆大阪市は、「大阪市耐震改修支援機構」を立ち上げました。
   耐震改修工事に対して、100万円上限で、50%以内を補助します。
(2009年11月情報)

建築図面の有無と耐震診断の関係

☆耐震診断調査を行なった12,332件のうち、建築図面を保持していない案件は40%以上で、保管状況は決して良いとはいえない現状です。
☆図面を持っている建物のほうが図面を持っていない建物に比べて高い評点を得ています。
(2009年11月情報)

大阪府「耐震10ヵ年プラン」

☆平成27年度までに大阪府内建物の耐震化率を90%に引き上げる目標を掲げています。
☆約23万戸の改修が必要です。
(2010年1月情報)

日本木造住宅耐震補強事業協同組合が無料耐震診断
         受診促す「広告物」も配布

☆1月17日から3月31日まで、全国500万世帯に耐震診断の受診を促す広告物を配布して、木造住宅の耐震診断率(全国平均5%)を向上させるため、無料耐震診断を実施しています。
(2010年2月情報)

耐震診断基本データ(平成18年4月1日〜平成21年11月30日)
  日本木造住宅耐震補強事業者協同組合調査
  耐震診断14,145件の耐震診断結果
  対象家屋:昭和25年〜平成12年5月までに着工された木造在来工法2階建て以下の建物

耐震診断結果(基本データ)
  割合 平均築年数
1.5以上 倒壊しない 2.34% 15.16年
1.0〜1.5 一応倒壊しない 12.77% 20.27年
0.7〜1.0 倒壊する可能性がある 24.54% 25.61年
0.7未満 倒壊する可能性が高い 60.35% 30.99年
合計   27.93年

耐震診断結果(昭和55年以前の建物)
  割合 平均築年数
1.5以上 倒壊しない 0.25% 34.12年
1.0〜1.5 一応倒壊しない 5.23% 35.68年
0.7〜1.0 倒壊する可能性がある 20.09% 35.98年
0.7未満 倒壊する可能性が高い 74.43% 37.98年
合計   37.44年

耐震診断結果(昭和56年以降の建物)
  割合 平均築年数
1.5以上 倒壊しない 4.28% 14.13年
1.0〜1.5 一応倒壊しない 19.79% 16.49年
0.7〜1.0 倒壊する可能性がある 28.67% 18.85年
0.7未満 倒壊する可能性が高い 47.26% 20.78年
合計   19.09年

☆ 約85%が現在の耐震基準に適合していません。
☆ 昭和56年以降の建物でも約75%は現行の耐震基準に適合していないことも明らかになりました。
(2月10日 林業新聞社記事より)

耐震診断受診者への中古住宅の流通に関するアンケート調査結果
  回答数286件

旧診断基準での場合(対象件数108件)
評点 旧診断基準(平成17年1月〜平成18年3月)
  割合 平均築年数
1.5以上 安全です 14.48% 16.06年
1.0〜1.5未満 一応安全です 18.52% 19.00年
0.7〜1.0未満 やや危険です 30.56% 24.55年
0.7未満 倒壊または大破壊の危険あり 36.11% 31.23年
合計   24.68年
平均評点   0.096

新診断基準での場合(対象件数178件)
評点 新診断基準(平成18年4月〜平成21年11月)
  割合 平均築年数
1.5以上 倒壊しない 6.18% 19.91年
1.0〜1.5未満 一応倒壊しない 10.67% 18.32年
0.7〜1.0未満 倒壊する可能性がある 26.97% 25.21年
0.7未満 倒壊する可能性が高い 56.18% 28.56年
合計   26.02年
平均評点 0.906 0.71
(2010年2月17日 林業新聞社記事より)

耐震補強 府木連モデル 特許出願
☆社団法人大阪府木材連合会と京都大学が、1月15日と21日に「間伐材活用耐震補強工法の実証震動実験」を行ないました。
☆2日間の実験を終えた府木連は2月12日に特許を申請しました。
☆「家は損壊しても命は助かる」を主眼に費用を抑えて開発した府木連モデルは、従来の助成対象となる「シェルター方式」とは若干異なり、一部屋そのものを耐震補強によって「シェルター化」したもので、生活空間がそのまま確保できます。
(2010年2月21日 東洋木材新聞記事から抜粋)

耐震診断実施家屋の世帯主の年齢・同居人数・家族構成
アンケート回答数274件 (日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の調査)
☆世帯主の年齢
30〜39歳 5.47%
40〜49歳 14.60%
50〜59歳 33.21%
70〜79歳 13.50%
80歳以上 2.19%

☆ 同居人数
一人暮らし 5.47%
2人 32.48%
3人 26.28%
4人 23.36%
5人 8.03%
6人以上 4.38%

☆ 家族構成
配偶者と同居 83.21%
子どもと同居 55.11%
親と同居 16.06%
一人暮らし 5.47%
その他親戚と同居 0.73%

(2010年2月24日 林業新聞社記事より)

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